留学プログラムに参加するため、桃大へ。
桃大へは留学に行きたくて入学しました。入学当初はまだコロナ禍でほとんど学校には来れませんでした。留学をするために桃山に入学したのに、その目的を果たすことができるかわからない状況が続き、すごくもどかしい日々を過ごしていました。
そんな中、国際センターでやっているBuddy制度を知り、フランス人留学生や韓国人留学生のBuddyをしました。大学2年生のときには、コロナも落ち着き、秋学期には英語セメスター留学でカナダにも行きました。
きっかけは貧困問題
インド異文化ボランティア体験セミナーに参加したのは3年生の春休みでした。テレビやニュースで世界のいろんな地域で貧困問題が起こっていることを知りました。
貧困問題は多様な要因を含んでいて、簡単に解決できる問題ではないと思います。でも、何か自分からアクションを起こしてみたいという気持ちはありましたし、困難な状況下に置かれている人々に寄り添うことで、より良い世界になっていけばいいなという想いはずっと心に持っていました。
もともと、ボランティアにも興味はありましたが、3年生ということで就職活動の時期とも重なり、参加をするかどうか悩んでいました。でも、インドに行く機会なんて人生の中でなかなかないし、勇気を持って参加を決断しました。
ただ、インドにいる時も企業からメールが届くことがあり、プログラム期間中も就活をしていました。
実際インドに行ってみて…
自分が外国人だということもあると思いますが、歩いているだけでたくさんの方が集まってきたり、タクシーに乗っている時も窓をコンコンと叩いてお金や食べ物を求めてくる人や、何かものを売ろうとする人たちがいました。日本では遭遇しない場面に、衝撃を受けました。
何かしてあげたいと言う気持ちは大きかったです。ただ、ものやお金をあげることでは根本的な解決にならないということも理解していて、何もしてあげられない(できない)自分にもどかしさを感じていました。移動中のバスやタクシーの中でも、窓から見える景色、物乞いをする人や路上で生活している人から目を離すことができませんでした。
一日の始まりと終わりを告げるガンジス川
ガンジス川では沐浴をしている人やお祈りを捧げる人をたくさん見かけました。これも日本では目にしない光景で、とても印象的でした。
明け方に訪れたガンジス川は、一日の始まりを告げるお祈りと静かな川の流れがなんとも言えない神秘的な雰囲気で、インドの人々の生活が宗教と密接に結びついていることを感じました。

ボランティア施設にて…
ボランティアはマザーテレサが生前、活動されていた施設で行いました。いくつか施設があるのですが、私たちはカーリガート(通称:死を待つ人の家)でボランティア活動をしました。施設では具体的な説明や指示があるわけではなく、はじめは何をしていいのか分からず戸惑いました。
施設にはベッドから起き上がれない方もいて、関わり方やコミュニケーションにも苦労しました。そんな中でも、自ら行動し、積極的に入居者の方と関わることで、言語が通じなくても、そばにいて手を握り、顔を合わせるだけで心が通じ合う瞬間を感じました。
滞在期間中には亡くられた方もいて、本当に「死」を身近に感じましたし、また「生」についても深く考えさせられました。
子どもたちの純粋な学習意欲に驚かされたロレット・デイ・スクール
インド滞在期間中にロレット・デイ・スクールを訪れました。この学校では経済的な理由や制度などにより、学校に行くことが困難な環境に置かれている子どもたちが、ロレット・デイ・スクールの生徒たちと一緒に学ぶ学校です。
学校を訪問するにあたり、折り紙やけん玉を準備し、子どもたちに披露しました。折り紙に日本語で子どもたちの名前を書いてあげると「もっと書いて、もっと書いて」と子どもたちの積極性に圧倒されました。これまでに学校に行くことができかたった子どもたちだったからこそ、純粋に学ぶことへの嬉しさや喜びを感じていたんだと思います。

インドから帰国し
インドから帰国した現在は、入学時から続けていた英語の学習に力を入れています。桃山学院大学は学内にいても、ネイティブの先生がいたり、世界中からやってくる留学生がいたり、本当にグローバルな環境が広がっていて英語力を伸ばす機会がたくさんあると思います。
4年生になった今は、ネイティブの先生のゼミに入り、[The Effects of Studying Abroad on Motivation for Language Learning-留学経験が語学学習へのモチベーションに与える影響]という論題について英語で論文制作に取り組んでいます。
不安があっても勇気ある一歩を踏み出してみてください
どの国に行っても、海外での経験は自分の視野を広げてくれるし、新しい価値観や文化に触れる素晴らしい機会があります。最初は不安や戸惑いがあるかもしれません。困難を感じることもあると思います。でも、勇気を出して一歩を踏み出せば、そこにはこれまでとは違う世界が広がっていますし、そこで得られるものは人生において大きな意味を持つと思います。
もし、海外に一歩踏み出すことを迷っている人がいたら、勇気を出して足を踏み出してみてください。